「秋の花粉症」原因となる植物と時期は?

「花粉症」というと「春先」というイメージが強いですが、春以外の時期でも花粉症になることがあります。

春に比べると少ないですが、秋にも花粉症の原因となる花粉が飛んでいます。

秋にくしゃみが止まらなくなったら、「風邪」ではなく「花粉症」なのかもしれません。

「花粉症」の原因

人間の体は、外から「異物(抗原)」が入ってくると、その異物から体を守ろうとして「対抗物質(抗体)」を作るといわれています。

「体の防御反応」といわれるものです。

「花粉症」の場合には「花粉」が「抗原」となり、その花粉に対抗するために体の中に「IgE抗体」という抗体が作られるといわれます。

この「IgE抗体」は、人によって「作られやすい人」と「作られにくい人」とがいて、一般的に「IgE抗体」が作られやすい人が「アレルギー体質」といわれています。

「IgE抗体」は「花粉」が体に入ってくるたびに体内で作られて蓄積されていきますが、蓄積されていった「IgE抗体」が一定量に達すると「花粉(抗原)」と「IgE抗体」とが結びついて、「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」といった「花粉症の症状」が現れるとされます。

「アレルギー体質の人」は「IgE抗体」をため込みやすいので、花粉症も発症しやすいとわれます。

それまでは花粉症の症状が現れていなくても、たまった「IgE抗体」が一定量に達すると花粉症を発症するといわれています。

秋の花粉症

秋の花粉症の種類と時期

花粉症の原因になる「花粉」にはいろいろありますが、中でも「スギ花粉」が原因の花粉症が一番多いため「花粉症=春」というイメージが強いですが、花粉症の原因となる花粉は春だけではなく秋にも飛んでいます。

「ブタクサ」「ヨモギ」「カナムグラ」「イラクサ」などの花粉が、「秋の花粉症」の主な原因になっているといわれます。

それぞれの花粉の「飛散時期」の大まかな目安は次とおりです。

「秋の花粉症」の原因になる花粉の飛散時期

・「ブタクサ(キク科)」: 8月~10月頃
・「ヨモギ(キク科)」: 8月~10月頃
・「カナムグラ(クワ科)」: 8月~10月頃
・「イラクサ(イラクサ科)」: 9月頃

「秋の花粉症」の原因になる植物は「背の低い草や花」が多く、スギ花粉と比べると花粉が飛散する量は少ないといわれますが、「道端」や「野原」などの身近なところに生えているものが多いので、近くにこれらの植物がある場合には比較的症状が出やすいといわれています。

「秋の花粉症」の症状

「花粉症の症状」といえば「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」「目のかゆみ」「目の充血」などですが、「秋の花粉症」も基本的にはこれらの症状と同じだといわれています。

季節の変わり目の「秋」は気温の変化も激しく、風邪をひいたり体調を崩したりしやすい時期でもあるので、花粉症の「くしゃみ」「鼻水」「鼻づまり」などの症状を「風邪の初期症状」だと思い込んでしまうこともあるようです。

「鼻水・鼻づまりが長引く」「目がかゆい」「天気によって症状が変化する」というような場合は、「風邪」ではなく「秋の花粉症」を疑ってみる必要があるかもしれません。

また、春の花粉症にはあまり見られない症状の「せき」が、「秋の花粉症」の症状として現れることがあるといいます。

「ブタクサ」などの秋の花粉の粒子は、「スギ」などの春の花粉の粒子に比べて小さいため、簡単に気管に入っていくことができるのが原因だと考えられているようです。

「のどがむず痒い」「のどがイガイガする」といった症状から始まって、次第に「せき」が出るようになり、なかなか止まらなくなることもあるといいます。

進行していくと「気管支喘息」になることもあるといわれているので、注意する必要がありそうです。

「秋の花粉症」の対処

「花粉症」の対処法としては、花粉を体内に取り込まないために「マスク」「眼鏡」を着用したり、「手洗い」「うがい」を行うことなどが一般的ですが、「秋の花粉症」も基本的な対処としては違いはないといわれます。

「秋の花粉症」は、「春の花粉症」に比べると症状が軽いことが多いといわれますが、これには吸い込む「花粉の量」も関係しているといわれています。

春の「スギ花粉」や「ヒノキ花粉」は、風に運ばれて広範囲に多くの花粉が飛散していくので、飛んできた多くの花粉を避けることはほとんど不可能だといわれますが、「ブタクサ」や「ヨモギ」など「秋の花粉症」の原因になる植物は、「道端」などに生えている草花の花粉が主になるので、花粉の量も比較的少なく、飛散する花粉もせいぜい数十メートルの範囲とされます。

ある場所の「道端」の周辺が原因になっているのなら、その周辺に近づかなければ花粉を避けることも可能です。

「秋の花粉症」では、「花粉症の原因」となる「草花」に近づかないうにするだけで、ある程度の予防ができるともいわれています。

まとめ

8~10月頃までに多い「秋の花粉症」は、身近な草花がその原因となっているといわれます。

「秋の花粉症」は、原因になっている草花に近づかないだけでも予防の効果が期待できるなど、「春の花粉症」よりも対策が立てやすいともいわれます。

「秋の花粉症」は、しっかりとした「花粉症対策」をすれば、症状を抑える効果が期待できそうです。

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